統計学入門 第10章 正規分布からの標本
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Contents
- 今回の内容
- 10.1 正規分布の性質
- 10.2 分散が既知のときの標本平均の標本分布
- 10.3 標本分散の標本分布
- 10.4 分散が未知のときの標本平均の標本分布
- 10.5 2標本問題
- 練習問題
- 所感
- 次回
nownab.log | 統計学入門 第9章 標本分布
統計学入門 (基礎統計学Ⅰ)
機械学習勉強会として今は 統計学入門 をやっている。
週一でやっていて、今週から輪読形式で進めてみることになった。
また、勉強会で書いたコードや疑問点などをまとめるために GitHub のレポジトリを活用している。
Wondershake/ml-statistics-intro: 基礎統計学 I 統計学入門 (東京大学出版会)
今回の内容
- 正規標本論: 正規母集団から得られた標本に基づく統計量の標本分布を計算するためのもの
10.1 正規分布の性質
- 統計分析を行うとき正規分布を仮定する理由
- 慎重の分布や実験誤差の分布などわれわれが分析対象とする現象は正規分布で表せるものが多い
- 変数の変換によって正規分布で表せるものも多い
- 多くの統計量は確率変数の和であり中心極限定理によって正規分布とみなせる。正規母集団なら結果を近似的にそのまま使える
- 数学的な扱いが容易
- XがN(μ,σ2)に従うときaX+bはN(aμ+b,a2σ2)に従う
- X,YがそれぞれN(μ1,σ12),N(μ2,σ22)に従うとき、X+YはN(μ1+μ2,σ12+σ22)に従い、X−YはN(μ1−μ2,σ12+σ22)に従う
10.2 分散が既知のときの標本平均の標本分布
- パーセント点 (percentage point)
- N(0,1)においてその点より上側の確率が100α%となる点
- Zαと書く
- 標本平均Xˉの標準偏差はnσである
- nが増加するに従い正確な推定値となる
- 推定の誤差はn1のオーダーでしか減少しない
- 反覆数の原理
- 標本平均を取ると単独の測定よりも正確さが増す
- 幾何平均にはない性質
10.3 標本分散の標本分布
- χ2分布
- Z1,Z2,…,Zkを独立な標準正規分布N(0,1)に従う確率変数とする
- χ2=Z1+Z2+⋯+Zk
- 確率変数χ2が従う確率分布を自由度kのχ2分布という
- χ2(k)で表す
- χ2(k)の上側確率がαとなる値をχα2(k)と書く
10.4 分散が未知のときの標本平均の標本分布
- t統計量 (Student’s t-statistic)
- t=s2/nXˉ−μ
- t分布
- 2 つの確率変数YとZが次の条件を満たすものとする
- Zは標準正規分布に従う
- Yはχ2(k)に従う
- ZとYは独立である
- t=Y/kZとすると、tが従う確率分布を自由度kのt分布という
- t(k)で表す
- t=s2/nXˉ−μはt(n−1)に従う
- Xˉの標準偏差nsを**標準誤差 (standard error)**という
- t 分布は(標準)正規分布の代用品
- 密度関数f(x)はx=0について対称
- kが大きい場合(例えば 30 以上)は標準正規分布とほとんど変わらない
- k=∞のとき標準正規分布と一致する
- t(k)の上側確率100α%のパーセント点をtα(k)と書く
10.5 2標本問題
- 2標本問題 (two-sample problem): 2 種の標本による 2 母集団の比較を扱う問題
- 母集団分布N(μ1,σ12)に従う大きさmの標本X1,…,XmとN(μ2,σ22)に従う大きさnの標本Y1,…,Ynを考える
10.5.1 標本平均の差の標本分布
- μ1−μ2を分析する
- 分散σ1,σ2が既知のとき
- 分散σ1,σ2が未知であるが等しいとき
- 分散σ1,σ2が未知であり等しいとは限らないとき
- 母分散が既知のとき
- Xˉ−YˉはN(μ1−μ2,mσ12+nσ22)に従う
- 母分散は未知であるが等しいとき
- σ12=σ22=σ2
- Xˉ−YˉはN(μ1−μ2,(m1+n1)σ2)に従う
- 合併した分散 (pooled variance)
- s2=m+n−2i=1∑m(Xi−Xˉ)2+j=1∑n(Yj−Yˉ)2=m+n−2(m−1)s12+(n−1)s22
- 2標本t統計量 (two-sample t statistic)
- t=sm1+n1(Xˉ−Yˉ)−(μ1−μ2)
- 母分散が未知であり等しいとは限らないとき
- 母分散によらない統計量を作ることは出来ない
- ウェルチの近似法
10.5.2 標本分散の比の標本分布
- 標本平均の差の分布を求めるとき、2 つの標本分散の相対的な比が手がかりとなる
- F分布
- χ2分布に従う確率変数の比
- 確率変数U,Vが次の条件を満たすとする
- Uはχ2(k1)に従う
- Vはχ2(k2)に従う
- UとVは独立である
- フィッシャーの分散比 F=V/k2U/k1
- Fが従う確率分布を自由度(k1,k2)の F 分布という
- F(k1,k2)で表す
- 母分散が等しいとき F 分布は標本の分散比 (variance ratio) F=s12/s22の標本分布となる
- tがt(k)に従うとき、t2はF(1,k)に従う
10.6 標本相関係数の標本分布
- 2 次元正規分布N((μX,μY),(σX2,σY2))に従う 2 次元正規母集団を考える
- 2 次元無作為標本(X1,Y2),…,(Xn,Yn)
- 標本共分散sXY=n−11∑i=1n(Xi−Xˉ)(Yi−Yˉ)
- 標本相関係数rXY=sX⋅sYsXY
- フィッシャーのz変換 (Fisher’s z-transformation)
- z=21log1−r1+r
- η=21log1−ρ1+ρ
- zの標本分布がnが大きいときにN(η,1/(n−3))となる
- n−3(z−η)がN(0,1)に従う
練習問題
第10章 正規分布からの標本 · Issue #20 · Wondershake/ml-statistics-intro
所感
- よく聞く t とかカイ二乗とかがなんなのかわかった
次回
第 11 章推定